自転車保険 義務化 条例

兵庫県の自転車保険義務化条例

　人の命を奪う、死亡事故には至らないまでも被害者の人生を一変させてしまうなど、残酷な自転車事故が多発しています。
　にも関わらず、自転車関連の保険に加入している割合は非常に低く、高額賠償に自己破産をするような人もいるのですが、こうした状況を受けて、兵庫県で全国初の自転車保険義務化の条例が発案されました。

　被害者の損害を補償するだけでなく、加害者が賠償義務を全うするためにも保険への加入は非常に重要なのですが、自動車のように自転車には強制保険がありません。
　過去には1億円に迫るような賠償額が命じられたケースもあり、もしもの場合に備えて加入しておかなければ、金銭的な責任を果たすことができず、一生を棒に振るようなことにもなりかねませんので、保険に加入する必要はあるといえるでしょう。

　人の命や将来がかかっていますので、自転車人口の増加に伴い義務化になるのはある意味で当然といえば当然ですが、現状において兵庫県のものはあまり意味がありません。
　というのも、保険に加入していなくてもなんらペナルティはなく、保険加入を勧める程度のものにとどまっているからです。

　飲酒運転ですら厳しい罰則があるにも関わらず、年に1回程度は必ずといっていいほど痛ましい事故が報道されています。
　悲しいことではありますが、自転車事故に関しても、厳しい罰則を持って臨まなければ、大した効果は見込めないと感じる人は多いのではないでしょうか。

　いずれにせよ、兵庫の義務化案をきっかけに自転車を乗る人の意識、そして高額賠償になる可能性からの保険加入の必要性を感じる人が多くなっていくことが大切です。